先日(2009年6月24日)発売された「Google Androidアプリ開発ガイド」を読みました。
ページ数は、389ページなので、(この業界の本としては)一般的な厚みでしたが、
内容的に中級レベルだったので、読み切るのに時間がかかってしまいました。
(ちなみに、Android関連本を積み上げると、ついに、ADP1を縦にした高さを超えてしまいました^^)
以下、レビュー記事です。
Google Android アプリ開発ガイド
著者:クロノス・クラウン合資会社 柳井先生
Chapter1 開発の準備 (55ページ)
開発環境の構築ということで、「JDK」「Eclipse」「android-sdk」「AVD」「ADT」のインストール方法が丁寧に解説されています。
また、Android Dev Phone 1(ADP1)の「購入」~「アクティベーション」方法についても
詳しく書かれている唯一の本となりますので、購入したいが方法がわからなかった方にお勧めです。
Chapter2 サンプルの利用 (54ページ)
Android SDKサンプルアプリである(おなじみの)「LunarLander」をベースに、
Activityのライフサイクル~スレッドまで解説されています。
初心者には難しい内容も含まれていますが、逆に、「はじめて」を卒業した中級者には復習を兼ねて参考になる内容だと思います。
Chapter3 サンプルの改造 (84ページ)
「LunaLander」を改造したアプリ(「ZeroGravity」)を開発する、ということで、
「LunaLander」をベースに、タッチパネル、加速度センサー、トラックボール、BGM対応させちゃっています^^
Androidデバイスの機能をフルに利用したゲームを開発したい方におすすめです。
Chapter4 Androidの基本 (56ページ)
XMLベースでのビュー、ダイアログの作り方、他言語文字列の説明、ファイル操作、インテントの利用方法などの解説。
特に、他言語文字列の説明は詳しく書かれておりますので、これからAndroid Market/ADC2にアプリを出そうと考えている方は必読の内容です。
Chapter5 インターネット、HTMLの利用 (22ページ)
HTTP/HTMLまわりの解説があります。
このあたりは、Webでも情報が少ないですので、"とっかかり"として理解するためにはよさそうです。
Chapter6 シンプルなアプリケーションを作ってみよう (48ページ)
ダイアログを利用した「占いアプリ」、
画面にライフ・ゲーム風の画面を描画する「スクリーン・セーバー」、
Googleイメージ検索から画像を取得して表示する「サムネール・ゲッター」、
画面タッチの位置に応じて音を鳴らす「Androidでタンバリン」、
現在地を取得してマップ表示する「ここどこ?」、
などのオリジナルサンプルアプリを解説されています。
「スクリーンセーバー」(下図キャプチャ)は、どう見ても電池消耗激しそう^^;ですが、どれも面白いです。

Chapter7 開発を便利にするハック (36ページ)
「ListView」のカスタム方法や、
android.R.drawableの標準アイコンについて、IDと図つきの一覧(これははじめて見た)、
リフレクションからのリソース検索、
ZIPファイルの読み書き方法などが解説されています。
ZIPファイルの読み書きは、私もやったことがあるのですが、たしかに容量削減で必ずお世話になると思います。
Chapter8 リリースへの道 (26ページ)
この本の肝?といえる章で、
Android Market公開へ向けて、以下の内容が解説されています。超おすすめ。
8-1 公開準備
8-1-1 「Android」用の英語ページの作成
8-1-2 英語資料の作成
8-2 電子署名
8-2-1 keystoreファイルの作成
8-2-2 署名なし配布ファイルの出力
8-2-3 配布ファイルへの署名
8-3 ブラウザからのインストール
8-3-1 野良アプリとしての公開の仕方
8-3-2 ダウンロードに失敗する場合
8-3-3 セキュリティの変更
8-3-4 デバッグ用のアプリケーションとの衝突
8-4 「Android Market」に登録
8-4-1 「Android Market」への開発者登録
8-4-2 アプリケーションの説明
8-4-3 アプリケーションの公開
8-4-4 アプリケーションへのリンク
8-4-5 リリース資料の送付
8-4-6 ダウンロード状況の確認
8-4-7 スターとコメント
8-5 バージョン・アップ
8-5-1 バージョン・アップの準備
8-5-2 「Android Market」での公開
8-5-3 バージョン・アップに関する注意点
本のサンプルソースコード・正誤表などのサポートページ
http://www.shuwasystem.co.jp/support/7980html/2300.html
最後に
本の帯タイトルに「かゆい所に手が届く」と書かれましたが、たしかに、そう思う点が多々ありました。
例えば、開発環境の構築にとっても、
「PCに複数のJVMが存在した場合の起動方法」「Eclipse日本語化」「文字コードの設定」「ADTのローカルインストール」「Android1.1SDKで書かれたソースを1.5SDKでビルド」する方法など、
たしかに、開発者であれば、やってきたであろう内容まで書かれています。
また、著者は、
本書は、教科書的なお行儀のよい本ではありません。
実際に開発の現場で直面した問題を、開発者の立場で解決していった履歴です。
「Android」を普及する側ではなく、「Android」を利用する側の視点で書いた本です。
と謙遜されていますが、私は、この点が逆に、実践的で良かったのではないかと思っています。
例えば、ADP1のあたりは、私も記事にしようとしたのですが、ADP1は、1アカウント1台しか購入できず、後に振り返ることができませんでしたし、このあたりの情報を、まとめてあるのは、有難いし、さすがだと思います。
近々、ADC2を控えていることもあり、Android Marketに英語アプリを出そうと考えている方には、大変参考になると思います。
さらにいえば、そのカテゴリが「ゲーム」であれば、なおさらと断言できます。